Audinateの歩み

本日、AudinateはDanteと共にAV-ITコンバージェンスの中心にあります。

会社概要

Audinateは、グローバルなプロフェッショナルデジタルオーディオネットワーキング技術の先進のプロバイダーです。 AudinateのDanteプラットフォームは、コンピューターネットワークを介してデジタルオーディオ信号を配信し、ITネットワーキングのメリットをプロフェッショナル向けAV業界にもたらすように設計されています。 Dante対応製品を使用すると、オーディオデバイス間の相互運用性が確保され、そしてエンドユーザーは一般的に低い所有権合計コストで高品質且つ柔軟なソリューションを享受できるようになります。

Audinateのストーリー

過去から現在まで、数えきれないほどの人々や企業の惜しみない努力により無数の技術が生まれ、今の世の中に至ります。 しかし、今までの常識を覆すような革命的な発明はほんの一握りです。

Audinateのストーリーは、まるでそのような革命の一つです。ほんの数年の間に、Danteテクノロジーはプロフェッショナルオーディオの世界において数々の常識を覆し、また設備においての施工現場からライブサウンド、さらにはスタジオでのレコーディングと、全てのシーンにおいてこれからの未来を形作り、またそれが永久に語り継がれる、と言っても過言ではありません。

Audinateはオーストラリア、シドニーに産声を上げました。Motorola研究所において、少数チームのエンジニアによる新しい技術を追い求めた研究チームを起源とします。Motorola研究所が閉鎖された2003年、数名のエンジニアが集まり、革新的な技術の研究を通じて工業の発展を目指す政府機関、NICTA (National Information and Communications Technology of Australia) によるバックアップのもと、オーストラリアで研究が始まりました。

共同設立者であり、または最高技術責任者であるAiden Williams氏の音楽への興味が、まだ新しい会社の方向性を 決定的なものとします。 彼のITにおける プロとしての音楽へのアプローチが、いつしかAudinateを前人未到の分野へと導きました。

「コンピューターとシンセサイザーやミキサーをサウンドカードやMIDIケーブル、そのほかのいろんな接続方法でつないでいたのです」彼は振り返ります。 「そのようなつなぎ方が、私にはネットワークの問題に見えたのです。単一のネットワークで事足りるなら、何もたくさんの異なる接続をする必要はないのではないか、と考えました」

そうして2003年、後にDanteとなる原型が生まれました。 Dante — それは革新的なネットワークテクノロジーにより、タイトに同期されたオーディオシグナルを 極めて低いネットワークレイテンシーで転送することへの挑戦でした。 また、Audinateは今までにない アプローチでネットワークセットアップをシンプルなものに、そして直感的な操作と、ユーザーが 簡単に設定できるようなインターフェイスを。 途方も無い研究と改良の道のりが幕を開けます。

2006年、NICTAは、このテクノロジーに可能性を見出し、また法人とし てNICTAから独立させることを決定し、画期的なDanteオーディオネットワーキング テクノロジーとして商品化を目指すこととなります。 そしてこの時、共同設立者であり、現在はAudinateの最高執行責任者であるDavid Myers氏と Williams氏が一緒になりおよび開発チームと共にAudinateの形を作り上げました。

チームは黎明期のサポーターとして伝説的なオーディオ界のパイオニア、Dolby Labs.ライブサウンド部門の副責任者であったBruce Jackson氏を迎え入れました。 彼のサポートにより、初のDanteを搭載したプロフェッショナルオーディオ機器としてDolby Lake Processorが誕生し、ワシントンD.C.にて行われた2008年にBarbra Streisand showにて華やかなデビューを飾ります。

同じく2008年にはDanteの 商用化及び製品への採用を推し進めるべく、Lee Ellison氏をAudinateの最高経営責任者として迎え、またアメリカ 本社をオレゴン州ポートランドに設立します。

2011年、Audinateは欧州におけるオペレーションを拡大し始めました。

その後は加速度的な成長を遂げ、2010年バンクーバー冬季 オリンピックにおける複数の会場、シドニーにて開催された「世界青年の日」においてのローマ法王の演説、 ロンドンでのエリザベス女王即位60周年記念コンサートなど、 大規模かつ失敗の許されないイベントにおいて、Danteは大きな役割を果たしました。 その他に、世界中 の大規模なスタジアムにおいてもDanteが採用されています。 また2012年には、Yamaha Commercial Audio、Bosch Communications Systems, Harman, Extron, Shure, Lab.Gruppen, Peavey  MediaMatrix, Allen & Heath, Symetrix, Midasなど、プロオーディオ機器メーカーの多くの 主力製品にDanteが採用されつつあります。

2014年の終わりまでにAudinateのパートナーは170社を超え、Danteは瞬く間に業界トップの地位を築き、事実上の業界標準となりました。 Audinateは2年連続で、Deloitteによる、オーストラリアのTechnology Fast 50及びアジア・パシフィックのFast 500双方の上位にランクイン、特に急激な成長を遂げる企業として認められました。

ナッシュビルのLP Field、London Olympic Aquatics Centerなど、大規模な施設での常設システムをはじめDanteが採用されるアプリケーションは飛躍的に増加し、ローマ教皇Pope Francis氏、Paul McCartney氏、Bruce Springsteen氏、Elton John氏、Bob Dylan氏、Kenny Chesney氏、Foo Fighters、The Killersといったアーティストによる大規模なイベントにおいても使用されています。      またDanteは、設備における音響システム、ライブサウンド、ブロードキャスティング、教会、企業等における常設システム、レコーディング、輸送機関の放送設備などで採用されるデジタルメディアネットワーキングソリューションとなりました。    このようにテクノロジーが驚異的なスピードで進化する中で一つだけ確かなことがあります:   Audinateはオーディオの未来への革命を常に続ける、ということです。 

2015

Audinateとのライセンス契約に署名した企業は2015年末までに250社を超え、Dante対応製品が675件を超えました。Audinateは11月にDante Viaを発表し、コンピューター上のソフトウェアやアプリケーション、コンピューターに接続されたハードウェアの入出力をDanteネットワークに接続することにより、Danteによるオーディオネットワーキングをより多目的に活用することができます。また、Dante Viaはコンピューターのみで構成されたネットワークにおいて、Dante対応ハードウェアとして振る舞うことで、複数のコンピューターのみでDanteネットワークを構築することを可能にします。

さらに、Audinateはアジアにおいて初めての支社を香港に設立しました。

2016

2016年は、Audinateの継続的な成長を示しました。年末までに、Danteテクノロジーをライセンスするブランドの数は350件近くに達しました。 159件のブランドを代表する950件以上のDante対応製品が市場に出回っていました。 Audinateは、Dante Analog Output Moduleと呼ばれる新しいハードウェア製品を発売しました。 この製品は、低価格のアダプターの製造への扉を開きました。これにより、オーディオの専門家は、スピーカーやアンプなどのレガシーアナログデバイスをDanteネットワークに簡単に接続できます。 2016年9月、ポートランドの米国本部は、従業員の成長に対応し、Danteユーザー向けの対面トレーニング施設を建設するために、市内のより大きな場所に移動しました。

2017

2017年は、3つの主要製品 の発表で 重要な年となりました。Danteネットワークの高度な管理をユーザーに提供するサーバーベースのソフトウェアである Dante Domain Manager  は、オランダのISE 2017でプレビューされました。 Dante Domain Manager はITのベストプラクティスをAVに応用することで、オーディオネットワーキングをこれまで以上に安全に、拡張しやすく、管理しやすい体系へと進化させます。 それに加え、 Dante Broadway は発表され、メーカーが自社製品に組み込む 新しいチップ で中程度のチャネル数のアプリケーション向けにDanteネットワークを画期的な価格対性能比で提供します。 Dante Broadwayチップは、小型ミキサー、パワーアンプ、会議用音響機器などに 適しています。 最後に、2017年12月、Audinateは、オーディオメーカー向けのソフトIPソリューションである Dante IP Core の  可用性 を発表しました。 これにより、OEMはFPGAベースの設計を使用して、AV製品にDanteオーディオ接続を低コストでかつてない柔軟性で追加できます。

2018

2018年は、オーディオプロフェッショナルがレガシーアナログおよびデジタルオーディオ機器をDanteネットワークに簡単に接続できるようにする費用対効果の高いエンドポイントアダプターファミリである Dante AVIOアダプター の発表から強力に 始まり、そして好調に終わりました。 5月にはアダプターの発送が始まりました。 Q1の早い時期に、Audinateは Dante Domain Manager の商用利用を発表しました。これには、堅牢なグローバル再販業者チャネルと、Dante Domain Manager対応の最新ファームウェアで更新された400以上のDante対応製品が含まれます。 2018年9月、Audinateはコスト効率の高い、コンパクトな、メーカーブランドのDanteオーディオアダプターと低チャンネル数のオーディオデバイスの生産向けに設計された Dante Adapter Modules の即時提供を発表しました。また、Audinateは、オンライントレーニングプログラムを拡張し、オーディオネットワーキングトレーニングマシンにより著しい成長を示し、そしてそれに高度なDanteシステムの作成と維持に関心のあるユーザー向けの高度な(レベル3)Dante認定トレーニングを含む。

2019

2019年 は、上半期に3つの主要製品が既にに発表されているAudinateにとって、またとない成長の年になると予測されています。メーカー向けに、DanteAVが初の統合オーディオおよびビデオオーバーIPソリューションとしてISE 2019で発表され、3月にEnterprise Connectでデビューしました。  Dante AVは完全に統合したオーディオおよびビデオネットワーキングソリューションであり、Danteを市場をリードするAudio over IPソリューションにしたすべての利点、使いやすさ、そして統合化制御をビデオにもたらします。 6月のInfoComm 2019で、Audinateはメーカーおよび開発者向けの2つのDante-as-Software製品を発表しました: Dante Embedded Platformおよび Dante Application Library Dante Embedded Platform™はメーカーにDanteの完全なソフトウェア機能をLinux用x86およびARMプロセッサーの追加を可能にします。 Dante Application Library™により、ソフトウェア開発者はDante機能をPCおよびMacアプリケーションに直接シームレスに統合できます。 主な顧客は、Analog Devices、QSC、そしてZoomです。 さらに、Danteエコシステムは成長を続け、2,000件を超えるDante対応製品が市場で 利用可能になりました 。